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主な上演作品

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どえらいでぇ!ミヤちゃん

どえらいでぇ!ミヤちゃん
劇団たんぽぽ

演出からのメッセージ

『どえらいでぇ!ミヤちゃん』はありそうもない話だ。
だってそうだろう?

女らしいと言われることは大嫌いで、泳ぎはうまいし、太鼓はうまいし、蛇だって平気でつかむし、男の子をみんな子分にしてしまうような、そんな女の子なんてどこにもいるわけがない。じゃあ嘘っぱちかというと、ありそうもない物語の底から、「こんなんいたらええなあ」という作者の気持ちが、くっきり透けてくる。

作者の三津麻子さんは、アメリカで少女時代を過ごし、日本を外側から見ることができた。外側から見た日本は、きっとこせこせチマチマした、みんなのびのびと自己主張することのない、困った国だったんだろう。そんな思いが、どえらい「ミヤちゃん」を生み出した。「女は女らしく」とか「子どもは子どもらしく」という日本独特の考え方とは一番遠い「ミヤちゃんという生き方」を作者は、試験管に試薬をたらすようにして、日本という国に注いでみた。その結果、ありそうもない話だけど、あったら素敵だなという気持ちに読む者みんながなるような、飛び切り楽しい児童文学になった。私たちは、その楽しさを舞台の楽しさに置き換えるだけでよかったのだ。

【演出:ふじたあさや】


お話

台風みたいにあらわれた、むっちゃ元気な女の子ミヤちゃんと、
幼なじみ五人組のパワーあふれる大騒動。毎日冒険・毎日勝負!

わしの名前はそういち。みんなからは、そうちゃんて呼ばれとる。
小学四年生や。わしが住んどる町は、田んぼと畑と山に囲まれた田舎町。
町のど真ん中には竜神川という川が流れとって、わしの家は、その川沿いにある川端商店街で本屋をやっとる。
この商店街に住んどるわしの幼なじみ、女嫌いな八百屋のまっさん。手先が器用な金物屋のけんぼう。ちょっぴりスケベな薬屋のべえちゃん、体はでかいが気が小さい魚屋ののりやん。わしら五人合わせて≪川端五人衆≫言われて、近所じゃ知らん者がおらんほどの有名人や。どこに行くんも、何をやるんもいつも一緒のこの五人。五人揃えば鬼に金棒。恐いもんなんて何もない。

そんなわしらの目の前に、台風みたいにあらわれためっちゃ元気な女の子、「ヤマノベミヤ」ことミヤちゃん。竜神川でおぼれかけたわしらを次々と助け出し、気づいたら、わしらすっかりミヤちゃんの子分ということになってしもうた。あ〜、情けない。

このミヤちゃん、うんざりするほど毎日元気で、爆竹みたいに気が短い。町長の息子、よしまさのいじわるにも、びくともせえへん。「悪いことするやつは、絶対許さん。びびったら負け。」と、自分のど真ん中通して一直線に突き進む。ほんまどえらいやつやねん。さすがのわしらも、頭上がらへんわ。

「うち、めっちゃええこと思いついた!」と次から次へといろんなことを考え出すミヤちゃんに付き合うわしら。ついには、今度の祭りでみんなでお囃子やろうなんて言い出した。でもな、この町では、太鼓叩くは男いうんが決まりや。一体どうするつもりや、ミヤちゃん!?

原作:三津麻子(福音館刊) 脚色:松下哲子 演出:ふじたあさや 作曲:遠山裕 振付:坂東冨起子
照明:坂本義美 音響:山北史郎 美術:矢羽田輝伸 衣装:山土井志麻 太鼓指導:高橋明那
笛指導:竹井誠 制作:上保節子
舞台写真
どえらいでぇ!ミヤちゃん 舞台写真
どえらいでぇ!ミヤちゃん 舞台写真
どえらいでぇ!ミヤちゃん 舞台写真
どえらいでぇ!ミヤちゃん 舞台写真

感想

子ども達から届いた感想

今日劇団たんぽぽの劇を見せてもらって、すごく友達とのきずなは大切だなぁと思わせてくれる劇だと思いました。ミヤちゃんと川ばた五人しゅうのきずなが深まっていくのがよかったです。最初は五人もミヤちゃんのことをきらったけど、おはやしを五人でやったり、きもだめしをやったりして、お寺に入れられて、そこで話をしたりして、どんどん仲が良くなっていくのが伝わってきて、改めて友達って大切だなあと思いました。とても楽しかったです。

静岡県磐田市 T小学校 6年 S・Yさん


わたしは、みんなと力を合わせれば何にもこわいものはないということは、いたずらや悪いことではなくて、良いことを1人でできなくても、みんなと力を合わせれば何でもできるということは、すごい力になるんだなぁと思いました。
ミヤちゃんはいろんなことをやって自分に合うことをすればいいということを教えてくれました。自分に合わなくても、次のことをやればいい、くじけないで前に進もうということを、みんなに知ってもらいたいと思います。
みんなと力を合わせてがんばっていこうと思います。

静岡県浜松市 K小学校 6年 Y・Sさん

子ども達から届いた感想
子ども達から届いた感想

ミヤちゃんたちがたいこをたたいたり、ふえをふいたりしてるところがたのしそうでした。
たのしそうだとおもったときに、自分もいっしょに、楽器をたたいたり、ふいたりしたくなりました。
もうすぐおまつりなので、どきどきしました。

静岡県浜松市 S小学校 I・Yさん


よしまさは最初いやなやつでした。でも、ストーリーが進んでいくごとにいいやつになって来て、そこがおもしろかったです。ぼくはずっとストーリーの中に入ったようでした。
みんなみんな、たいこやふえがうまいので感激してしまいました。これからもどんどん来てください。

静岡県牧之原市 K小学校 6年 N・Yさん


ぼくは、(ミヤちゃんの)「わたしだって最初から強かったわけじゃない」という言葉が心に残りました。川ばた五人しゅうのように自分はおくびょうだけど、ミヤちゃんも最初から力が強いわけでもないし、泳げたわけでもなくて、おじいちゃんにきたえてもらったりして強くなったけど、川ばた五人しゅうは、最初から、「オレたちはミヤちゃんみたいに強くない」と決めつけているところが、ぼくと同じところがあるんだな、と思いました。
でもさいごに、「これから、どこへでも行って、こうかいのないように生きていけるなら、わたしは何になったっていい。」と言ったところが心に残りました。

静岡県浜松市 S小学校 S・Hさん


先生方から届いた感想

・友達を信じたり思いやったりする大切さを子どもたちに伝えようとする場面が多々あり、うれしく思いました。
・随所に笑いがちりばめられていて、小さい子どもたちも楽しく見ることができました。みんな「とてもおもしろかった」と言っていました。また、「最後の所で泣きそうだった。」という子もありました。
・おはやしに感動している子が多く、自分たちもお祭りで太鼓をたたいていることで共感できたようです。

静岡県浜松市 I小学校


子ども達に伝えたいメッセージが沢山盛り込まれたすてきな作品でした。私が一番感じたのは“あなたはあなたのままでステキなんだよ。素直なそのままの自分をまっすぐに出そうよ”ということ。まわりの評価や○○ならこうあるべきだという世間のものさしにふりまわされないミヤちゃんの行動や言葉から、それをたくさん感じました。いろいろな経験を積みながら、強くたくましくなって、そして自分を堂々と出せるようになること。それは、子ども達だけではなく私達の願いでもあります。いえ、むしろ、大人の私達の方が、まわりに振り回されて自分を小さくしているのかもしれません。
それから「いじわるなところは嫌いだけど一緒におはやしをやろう」という仲間意識もステキです!

静岡県牧之原市 K小学校


昭和の香りのするキャラクターや場面設定がなんだか懐かしく、まるで子ども時代へ戻ったようでした。その中でも、子どもが伸び伸びと何でも冒険できた環境や、体験を通してできた学びや人とのつながり、そして地域の子どもの様子を把握して臆することなく注意をしてくれる大人など、現代社会に消えつつある昔の良さを改めて感じました。遊び場所の減少や物騒な事件の増加が、個人でバーチャルを楽しむしか遊ぶことのできない子どもを増やしている今の世の中を寂しくも感じました。
その一方で、友情の大切さ、挑戦することの意味など、温かくも力強いメッセージが繰り返し発信され、今の自分を見つめるための良い機会となったことをうれしく思いました。
関西弁やコミカルな動きなど、テンポ良く話が進み、1年生も6年生も集中して鑑賞できていたと思います。自然に笑いや拍手が出て、「え、もう終わってしまうの?」「もっとミヤちゃんを見たい!」といった声が終演後に聞かれました。
子どもの感想の中には劇からのメッセージがしっかりと届いたことが感じられる言葉が多数見られましたし、「自分も劇をしたい」という声もありました。本校の児童の中には元気な子が多く、五人衆のキャラクターや温かさなどが「他人事と思えない。」という声も聞かれました。子どもだけでなく、職員も劇に引き込まれていました。

静岡県浜松市 K小学校



現在上演中の作品

どえらいでぇ!ミヤちゃん

赤ガラス大明神
100万回生きたねこ
夏の庭
永遠の夏休み
おはなしあのね




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